皆さんは、「背骨の病気」というと何を思い浮かべるでしょうか?患者様からは「私はヘルニアでしょうか?」とよく尋ねられます。腰椎椎間板ヘルニア…、たしかに背骨の病気の代表的なものです。しかし、背骨の病気はもっとたくさんあります。日本人の半数以上は「腰痛」があると推定されています。しかし、腰痛といっても様々な原因があります。少年期のスポーツ障害である腰椎分離症から、成人に多い腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、また、高齢になってくると増加してくる骨粗鬆症による脊椎椎体骨折など様々です。また、特定の原因に起因しない「非特異的腰痛」といものもあります。このように、「腰痛」と言っても患者様によって原因や症状は多種多様です。
 背骨の病気の症状としては、腰が痛い、首が痛いのみならず、手足が痛くてしびれる、そのために長く立っていられない、歩けない、手足が使いづらいなどが代表的なものです。その他にも、腰が曲がってくることによって胸がむかむかする、などの症状もあります。レントゲンやMRIなどの検査を行い、その患者様の症状、また生活様式に合わせた治療方法を提供できるよう努めています。
 当センターでは、小児期の脊柱変形である脊柱側弯症をはじめ、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、腰椎分離症、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性脊髄症、成人脊柱変形(腰曲がり、首下がりを含めて)、骨粗鬆症性精椎体骨折など、あらゆる疾患に対して治療を行っています。 特に、身体に対する負担が少ない脊椎内視鏡手術には積極的に取り組んでいます。また、対応困難な病気に対しては山形大学医学部整形外科と連携して治療にあたっています。
 ご自身の背骨に不安のある方は、お気軽にご相談ください。

みゆき会病院山形脊椎センター
センター長 嶋村之秀