脊椎・脊髄・骨粗鬆症
武井・千葉・嶋村・入江・鈴木(智)
整形外科の中でも、脊椎疾患の治療には熟練した経験と高い専門性が必要です。当院では脊椎疾患のエキスパート医師が、「山形脊椎センター」として多様な治療技術を駆使し治療を行っています。
医師紹介
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武井 寛 Hiroshi Takei
理事長
Message
その腰の痛み、「いつのまにか骨折」ではありませんか?MRIによる診断と骨粗鬆症の治療が必要です。その手足の痛みや痺れ、首や腰の神経が圧迫されているからではありませんか?専門的な診察としかるべき検査が必要です。それぞれの病気と、患者様の状況に最も適した治療を一緒に考えさせていただきます。検査・薬から専門的かつ高度な手術まで、「せぼね」のことはお任せください!
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専門分野
脊椎
所属学会・受賞歴
●日本整形外科学会 専門医
●日本脊椎脊髄病学会 指導医 / 評議員(~平成27年)
●日本脊髄障害医学会 評議員
●日本社会医療学会 理事
●東日本整形災害外科学会 評議員
●東北脊椎外科研究会 平成20年度会長
●東北MISt(低侵襲脊椎固定・制動術)研究会 平成26年度会長
●日本側弯症学会
●日本リハビリテーション学会
●日本リウマチ学会
●Best Doctors in Japan 2014-2015,
2016-2017,2018-2019,2020-2021,2022-2023
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鈴木 智人 Tomoto Suzuki
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Profile
山形大学医学部 整形外科
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専門分野
脊椎・脊髄疾患
所属学会・研究会・受賞
●日本整形外科学会(専門医、認定脊椎脊髄医)
●日本脊椎脊髄病学会
●日本脊椎・脊髄神経手術手技学会
●日本側弯症学会
●日本腰痛学会
●東日本整形災害外科学会
●東北整形災害外科学会
●東北脊椎外科研究会
●日本MISt学会
●日本リウマチ学会資格
●日本整形外科学会 認定整形外科専門医
●日本整形外科学会 認定脊椎脊髄病医
●日本脊椎脊髄病学会 指導医/脊椎脊髄外科専門医
主な疾患と治療
症状
腰椎の中に馬尾や神経根という神経が通っています。その神経の通り道を脊柱管といいます。腰椎の変性や靱帯が肥厚することにより脊柱管が狭くなってしまい神経が圧迫される状態を脊柱管狭窄症と言います。
足のしびれから発症することが多く、進行すると足の痛みも出てきます。また、安静時には症状がないにもかかわらず、歩くと足に症状が出現してしまい長い距離を歩くことができなくなるのが特徴です(間欠跛行)。
検査
レントゲン、MRI、CTなどで診断します。
治療
鎮痛剤や神経の血流を良くする薬で治療を行います。薬が無効であったり、日常生活に支障がある場合には手術を行います。手術は骨を削って神経の通り道を広くする方法(除圧術)が主ですが、腰椎すべり症や不安定症を伴う場合には腰椎固定術を行います。
症状
腰椎の骨と骨の間には椎間板という軟骨組織があります。椎間板が脊柱管に突出して神経を圧迫している状態を椎間板ヘルニアといいます。
片方の足に神経痛が生じます。安静時でも痛みがあることが多いです。寝た状態で足を持ち上げようとすると痛みが誘発されるのが特徴です。
検査
レントゲン、MRIで診断します。
治療
鎮痛剤による内服治療が基本となります。大部分の方が時間経過と共に改善してきます。時間が経過しても痛みが治まらない場合には手術によってヘルニアを摘出します。また、最近では椎間板に直接注射をして椎間板を溶解する治療もあり当院でも導入しています。
症状
頚椎の中には脊髄と呼ばれる神経が通っています。その通り道が狭くなり脊髄が圧迫されている状態を頚部脊髄症といいます。
両手、両腕のしびれから発症することが多く足にもしびれが出現する場合があります。進行すると、両手が使いづらい、歩行でふらつきやすくなったなどの症状が出現してくる場合もあります。
検査
レントゲン、MRIで診断します。
治療
脊髄が傷んでしまうと症状が回復しにくくなるため、脊髄が傷む前に手術治療を行うのが原則です。手術は頚椎を一部削って椎弓と呼ばれる骨を持ち上げて脊髄の通り道を広げます(脊柱管拡大術)。
症状
背骨の生まれつきの変形によって生じる先天性側弯症、神経、筋肉などの異常によって生じる症候性側弯症、原因のわかっていない特発性側弯症に分類されます。
背骨がねじれを伴って曲がっています。肩の高さやウエストライン高さに差が現れます。背骨のねじれのため、お辞儀をしたときに肋骨の高さに差がでます。学校検診で発見されることが多いです。
検査
レントゲンで診断します。また、MRIやCTで神経の異常や骨の変形がないかを調べます。
治療
成長期に側弯が進行するため、側弯の状態が軽い場合には装具をつけて進行を予防します。しかし、日常生活に多くの制限がかかってしまうため担当医との十分な相談が必要です。胸椎で40°、腰椎で30°を超えた場合には成長終了後も側弯が進行していくため手術による矯正が必要になります。
症状
思春期に発症した側弯症を放置した場合、または、年齢が進んで椎間板や脊椎そのものが変形を起こすことによって、腰が曲がってきてしまうような病気です。
身体のバランスがとりづらくなったり、腰、背中の痛みが強くったりすることで日常生活に支障を来すようになります。
検査
レントゲン、MRI、CTで総合的に診断します。
治療
コルセットを装着し、運動療法を行って身体の柔軟性や筋力を鍛えます。痛みやしびれに対しては薬による治療を行います。それでも日常生活に支障が多い場合には手術による矯正を行います。
症状
年齢が進むと背骨の強度が弱くなり、また骨質も低下してきます。骨が弱くなることにより、転倒などの外傷で背骨を骨折してしまいます。また、軽作業や日常生活動作だけでも骨折してしまう場合が近年増加しています(いつのまにか骨折)。
安静時にはほとんど痛みがなく、寝返りやベッドから起き上がる時に強い痛みを感じることが特徴です。立ってしまうと痛みが軽減されるため見落としやすく注意が必要です。
検査
レントゲンで診断しますがレントゲンではわからないことが多く見られます。圧迫骨折が疑われた場合にはMRIによる検査が必須です。ペースメーカー挿入などでMRIが撮れない場合にはCTで診断をします。
治療
入院して背骨を安静にすることが治療の原則です。体を動かした時の痛みがなくなれば歩行練習を行います。早期に発見するほど治りがいいので早期診断が重要です。入院保存療法が原則ですが、痛みが長引いたり、レントゲンやMRIで骨折の状態が悪い場合には、骨折した場所にセメントを注入して背骨を安定化させるという手術を行います(経皮的椎体形成術)。