去る、11月14日(火)に、『手作りの医療安全を楽しんでいます』というタイトルで、山形県立河北病院院長の多田敏彦先生よりご講演をいただきました。また、同病院で医療安全管理専門員としてご活躍されている、看護師の山口祐子先生をお招きしてご指導をいただきました。医療安全という関心が高いテーマでもあり、みゆき会病院はもちろん、併設の老人保健施設などからも100名近くの職員が参加、熱心に耳を傾けました。  医療安全というと、シビアでデリケートな内容も多く、ともすると深刻で暗い話になりがちです。しかし多田先生は、1つひとつの事例を、「大切な学び・経験」と考え、様々な分析を行い、積み重ねて考えることの大切さをお話し下さいました。

多田敏彦先生

先生は、発生した事故などを、解りやすく数字やグラフなどで整理し考えやすくする工夫や、数多くの実践とご経験を具体的にご紹介下さいました。感染症や転倒・転落、また手術用ガーゼの安全かつ効率的な具体的管理方法の工夫など。また、医療事故と月の満ち欠けの関連性や、多くのデータを元にした月日別の事故発生率など、真剣にそしてユーモアたっぷりに解りやすくお話し下さいました。

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    講演会の様子
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    講演会の様子2

多田先生は、「人間がミスをすることは避けられない。でも、それを個人の問題としてだけではなく、チームとして支え合いながら新たな対策やシステムを考え、互いに見守り合うことが大切」というお考えを私たちに伝えて下さいました。そして、「“発想を転換し”、厳しさの中にも楽しさを交え、前向きに考えること」についてもご指導下さいました。

患者様の安全はもちろんですが、現場を支える医療スタッフひとり一人をとても大切にしている、まさに「手作りの安全・安心の確保」、そして「手作りの病院づくり」を皆で進めていくという熱い思いが、強く伝わってくるお話しばかりでした。

講演会の様子3

また、ご講演後の質疑応答では、多田院長先生と山口先生が質問者に寄り添いながら、丁寧にお答えいただく姿がとても印象的でした。

  • きめ細かくご指導下さった山口先生
    講演会の様子4
  • 質問者に歩み寄りお答えくださいました
    講演会の様子5

多田院長先生、山口看護師様、貴重なお話しとご指導、誠にありがとうございました。是非、今後とも引き続きご指導くださいますよう、よろしくお願いいたします。